イタリア旅行 その1

ドイツに留学して一年目はドイツ国内をくまなく回った。西へ東へ南へ北へ。


ある程度、自分で決めていた。ドイツ語とドイツ文化を学びに来たのだから、まずはドイツを知る為に国内を回ろう。ドイツ以外のヨーロッパ諸国へ足を伸ばすのはその後だ。


1997年 夏。
ヨーロッパにいる間に行ける所に行かなきゃ!・・・という気持ちもあっただろうが、今思えば常に誰かがどこかへ好き勝手な旅行を企てているドイツの学生達に囲まれて、きっと知らず知らずのうちにそんな感覚が身についたのかも。


目指すは 【イタリア】


一度は行かなきゃいけない国。少しでも歴史に興味があるなら必ず一度は歩かなきゃいけない国。クリスチャンなら必ず一度は身をおいてその空気を感じたい国。


日本から出かけるのと、ドイツから出かけるのとでは、何かが違っていた。


日本人として感じる異国情緒と、ドイツ人目線の異国情緒。同じ大陸続きのヨーロッパとして共有・共感する部分があるのとないのとでは視点も随分違ってくる。面白いなぁ、こういうの。自分が2人いるみたい。


血としての自分と、精神としての自分。アジア人、こってり日本人の血が流れていながら、精神的にはヨーロッパにいるとどこか居心地が良くて、しっくりくる。でも、これも生まれつきのものではなく【カトリック】という生活環境から身についたもの、後天的・・・よくわからん。和食が好きだけど、考え方は大陸的。・・・なのかもな。


一方で、徹底した個人主義社会には最後までなじめきれなかったり、白黒では説明つかない部分も沢山抱えた。


なかなかイタリア旅行記に入れない(笑)
時間を1997年に戻したら蘇る思い出が多すぎて。


イタリア旅行はのっけから大きな出会いのある旅だった。


今もずっと友達のカナダ人Julian。ボンの中央駅で電車に乗った時からフィレンツェを回るまで、結局ずーーーっと行動を共にすることになった人。


人の出会いは本当に不思議だ。